第2号報告書

活動要請内容へ


2016年12月に提出した活動報告書第2号の内容です。

◆報告書2号要約(800字/25行)
◆1.活動計画の説明
ヒヴァを訪れる日本人観光客数を向上させ、ヒヴァを訪れる顧客の満足度を向上させるために1.観光資源の現状把握、2.対日本セールス、3.ヒヴァ国際マラソンの運営、4.インフォメーションセンターの運営指導、5.各種セミナーの実施の5大項目に取り組む
◆2.活動計画策定に向けた配属先との意見交換
 2016年8月中に前任者からの資料を引き継ぎ、その上でやるべきことを洗い出すとともに、活動計画の骨子については、活動基本計画(添付資料1)と今後の活動計画(添付資料2)を立て所長の了承を取り付けた。
◆3.配属先の動向
配属先のNGOはヒヴァとホラズムの為に活動してくれる外国人の受け入れとその活動を支援するための機関である。そのため、CPは私の提案する活動に必要な許認可をあらゆるつてを駆使して確保するスタンスでありとても活動はしやすい。しかし、資金面では私から提案する活動はあくまでもJICAからの援助の一環とみなされ活動予算はJICAが出す前提となってしまい今後の活動に懸念。
◆4.受け入れ国の人々との交流
(1)配属先等任地の人々の日本や日本人に対する意識
任地の日本人観光客は年間約3000人であり、日本人観光客は主要市場である。
(2)受入国の人々との交流
結婚式や酒宴に招かれることが多く、順調に交流を行っている。しかし、このペースで受入国の人々と交流を続けていくのは難しい。正直「おりーん」文化により増え続ける体重に、身体が悲鳴を上げている。
◆5.その他特記事項
【④旅行】
 任国内旅行を活用し、ウズベキスタンの観光メインコースを一通り視察した。そのなかで、日本人観光客におけるウズベキスタン観光の課題を確認することができた。
【取材対応/情報発信】
 山形新聞・産業考古学会ニューズレターにそれぞれウズベキスタンの記事を寄稿

◆1.活動計画の説明
ヒヴァを訪れる日本人観光客数を向上させ、ヒヴァを訪れる顧客の満足度を向上させるために、下記5項目を取り組んでいく予定である。また、今後、住民自らが自主的に取り組んでいける施策と、外人の目が絶対に必要な項目に分けて取り組む。
1.観光資源の現状把握と2.対日本セールスに関しては、前任隊員並びにGIZの活動成果により、各種パンフレット等が完成している。これらを最新情報に更新し、周知することでいかに今後の集客を図るかが課題である。
3.ヒヴァ国際マラソンの運営に関しては、カウンターパートから非常に強い要望があるものの、実際に調べれば調べるほど、ウズベキスタンでの実施におけるハードルは高すぎることが分かった。正直うまくペンディングを続けたいところである。
4.インフォメーションセンターの運営指導に関しては、自身も運営経験があることから、しかし運営がヒヴァ市に移管されていることから、あくまでもアドバイザーの立場で行動していくことにする。
5.各種セミナーの実施については、市場調査の結果に応じて行うことにした。第1弾として、山﨑隊員のご協力を得て、観光業のための日本語講座を3ヶ月にわたり実施した。

◆2.活動計画策定に向けた配属先との意見交換
 8月中はGIZの通訳さんが残務整理でいた。そのため、全面的に彼女の支援を得て英語で活動を行なえた。8月中に前任者からの資料を引き継ぎ、その上でやるべきことを洗い出すとともに、活動計画の骨子については、活動基本計画(添付資料1)と今後の活動計画(添付資料2)を立て所長の了承を取り付けた。
しかし、果たしてJOCVの活動内容で配属先のニーズにマッチした働きができるかどうかは疑問である。GIZ専門家と活動を共にした前任隊員に対し、私には活動資金がない。3に記載するが、配属先はあくまでも外国人の受け入れ機関なのである。
そのため、活動要請の第1に記載されたにあったイチャンカラ以外の観光資源の発掘は早々に断念せざるを得なくなった。自費による任国内旅行とブハラ出張を通じ、ホラズム州の観光の中央アジア市場における位置づけを確認するとともに各種課題の抽出を行っている。今後は、セールスとマーケティングに注力し、なるべくお金のかからない活動をしていきたいと考える。なお、現在でも私のウズベク語能力が不十分なために付属旅行会社のスタッフの英語話者が間に通訳として入り、所長と込み入った打合せを行う現状である。

◆3.配属先の動向
 この6か月で配属先であるNGOの実態をやっとつかむことが出来た(添付資料4参照)。NGOはヒヴァとホラズムの為に活動してくれる外国人の受け入れとその活動を支援するための機関なのである。そのためCPからオーダーを受けた業務は配属先による資金負担となるものの、私から提案する活動はあくまでもJICAからの援助の一環とみなされ活動予算はJICAが出す前提となってしまうし、これまで3代の隊員はずっとこの形態でやってきたようだ。しかし、CPは私の提案する活動に必要な許認可をあらゆるつてを駆使して確保するスタンスであり活動はしやすい。
 個人的な意見であるが、果たしてJOCVの活動範囲で配属先のニーズにマッチした働きができるかどうかは疑問である。前任隊員は活動資金を持ち派遣目的が明確化されたGIZ専門家と活動を共にすることで任務を全うした。しかし私は自分でニーズを探し、自身で活動資金を獲得し任務を行うことが前提なのである。今後は派遣目的が明確化され、活動資金(予算)を明確に持ったプロジェクト/専門家派遣に切り替えたほうが、配属先NGOとホラズム州全体の観光業振興にとって優位なのではないかと考える。

◆4.受け入れ国の人々との交流
(1)配属先等任地の人々の日本や日本人に対する意識
 実質4代目隊員のため、配属先・ホームステイ先とも日本に対しては非常にいい印象を持っている。また任地の日本人観光客は入場者数で第5位(年間約3000人・15%)であり、日本人観光客が主要市場である。しかし文化の相違を理解せず、ウズ人同士の感覚で日本人と交流を図ろうとこれは日本語でなんというのかと聞いてくる観光従事者が多い。その多くは日本人への「禁句」であるため、私は公式業務以外では一切日本語を教えないことをカウンターパートと申し合わせている
(2)受入国の人々との交流
結婚式や酒宴に招かれることが多く、順調に交流を行っている。しかし、このペースで受入国の人々と交流を続けていくのは難しい。正直「おりーん」文化に身体が悲鳴を上げている。酒宴で供される食事の量も、勧められるアルコールも明らかに自身の許容量を超えているのである。現在ではいくら歩こうが体重とウエストの増加により、寝返りを売ったら息苦しくなって目が覚める惨状である。それでありながら、「おまえはそんなんじゃだめだ、もっと太りなさい」といわれる始末。健康管理と国際交流の両立は難しい。

◆5.その他特記事項
【④旅行】
 これまでヒヴァで多くの日本人旅行客のお客様とお話ししてきた。その中で、ウズベキスタンに関する印象を伺うと、団体旅行客からはおおむね好印象であるが、個人旅行客からは苦情や悪印象を伺ってきた。その内容を自身で確認すべく、9月から10月にかけて、鉄道でのタシュケント・サマルカンド、タクシーでのヌクスと任国内旅行を行い、また11月にはブハラでの研修受講を通じてウズベキスタンの観光メインコースを一通り視察した。そのなかで、日本人観光客におけるウズベキスタン観光の課題を確認することができた。それは情報不足による商慣行等の不理解と交通状況(長距離都市間交通・都市内交通・近郊交通ともに)の劣悪さである。
 ウズベキスタンのような日本人にとって未開の地を旅するには、兼好法師が徒然草の中で記したように、「先達はあらまほしきものなり」なのか?と考えてしまう。
【取材対応/情報発信】
10月1日付山形新聞・世界が舞台に「イメージを変えたい」という表題で、12月刊行の産業考古学会のニューズレター・海外短信には「ウズベキスタンの鉄道技術博物館」という表題で寄稿を行った。今後任地の広報を兼ねてさらに寄稿を継続したい。

◆JICAへの要望・提案
【渡航可能地域について】
JICAの安全対策規定は、非常にありがたいものだと考えている、しかし日本の多くの旅行会社がパックツアーのコースに組み込んでいる世界遺産に、観光隊員が「安全上の自主規制」で一律渡航禁止とされている状況はいかがなものであろうかと考える。正直観光ガイド等からは、「なぜ行け(か)ないんだ、自分たちの足を引っ張る気か」と詰問される。特にカシュカダリア州のシャフリサブスに限っては、一般渡航禁止から在外事務所承認に安全基準の緩和を検討してほしい。
【都市間・長距離乗合タクシーの利用について】
 乗合タクシーはウズベキスタンで隊員の都市間移動に一般的であるが、運行管理とドライバー指導の経験を持つ私から見ると、流しの乗合タクシーはいつ隊員が巻き込まれる死亡事故を起こしてもおかしくないと考えている。無理な客引きを行う営業実態、回転を上げるための無謀な暴走運転・過労運転や運転態度等にそれは表れている。しかし一方でそれしか交通手段がない区間も多いのが実態である。危険運転を行う運転手を避け、安全運転を行う運転手による乗合タクシーをいかに利用するかについて長期的な研究が必要であろう。


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